人間は本来、自然と共に生きてきました。しかし、時が経つうちに文明が発達し、生活が便利で豊かなものへと変わっていくようになりました。
人の暮らしは充実しましたが、その反面、地球の環境に次第に変化が生じてしまうようになりました。自然には回復力が備わっていますが、人間がその回復力を上回るスピードで自然を利用したり、汚したりすることで問題が起こり、
悪い影響を与えてしまうことを環境問題といいます。どうして人間の影響が自然の回復力を上回ることになってしまったのでしょうか。
一つには、人口が増えるにつれ大都市化が進み、そこに本来あるべき自然が切り取られ、
局地的に自然の力をはるかに上回る汚染が進むようになったことが挙げられます。また、人間の持つ知恵が生み出してしまった悪い影響もあります。たとえば、化学の発展は人間に非常に多くの良い影響ももたらしてきましたが、
それと同時に、要らなくなっても自然には戻らない物質や、使い方を誤ると有害物質を出してしまうものなどたくさん生み出してしまいました。
また、蒸気機関の発達は、効率的に物を作り出す上で非常に便利とされていましたが、
その一方で森林を一度に大量に伐採してしまうという問題を引き起こしました。環境問題とされる多くの問題の根本的な原因は、人間が自然を守るということより、
自分たちの暮らしをより豊かにするために利益を追求してしまったことにあると考えられます。
その結果、環境問題に起因する病気や災害が多発し、
結局は人間自身の生活を脅かすまでの深刻な問題へと発展することになってしまいました。
残念ながら、日本は世界に比べても多くのゴミを排出しており、環境に影響を及ぼしている国の一つであることは間違いありません。
日本のみならず、世界的に環境問題は深刻化しており、それらの問題を何とか食い止めようと、定期的なサミットが世界各地で開かれて話し合いがされるなど、
環境問題を緩和するための取り組みが各国で行われています。